【6301】(小松製作所)直近大幅増配で注目!世界最大級の建設機械メーカー
近頃高配当で注目され、世界最大級で歴史ある日本の建設機械メーカー、小松製作所の紹介記事です。
まずはこの記事のポイントです。
・建設業界のグローバル売上ランキングで、世界No.2 を維持している
・営業利益率10%以上キープを続け、高い企業競争力を有している
・財務優秀で直近は大幅に増配している
・米中貿易摩擦や世界経済の先行き不安などを理由に業績・株価が低迷しており、今後も景気には左右される
1. 小松製作所ってどんな会社?
企業概要
ちなみに、小松製作所の本社は東京都港区にありますが、もともとは石川県小松市にルーツを持っており、小松製作所の「小松」もそこが由来のようです。
また、小松製作所と言えば、下の画像のようなアルファベット表記をよく見かけますね。グローバル企業の先駆者として世界に浸透しやすくするためと思いますが、特徴的なのは「T」の変形した部分です。これは、企業としての挑戦や飛躍、高い技術力も表現していると言われています。
画像元:小松製作所 企業ページ
主な株式指標
コロナショックによる世界経済先行き不安から株価が下落しています。配当利回りは5.5%と投資妙味ある水準まで来ています。
2. 株価チャートと配当利回り推移
青:小松製作所、オレンジ:日立建機、黄色:日経平均
※TradinViewにて作成(2020年4月22日時点 ) https://www.tradingview.com/x/FsX0c2I2/
景気敏感な業界もあり株価の変動が大きい時期もありますが、日経平均を大きくアウトパフォームしているのは個人的に好感です。競合の日立建機も載せていますが、こちらの方が株価のリターンを望めそうです。
続いて、配当利回りを見てみましょう。
株価低迷に伴い配当利回りが上昇傾向です。2013年以降2~3%の水準でしたが、2019年から高配当株の仲間入りを果たしています。
また、株価低迷に加え配当もしっかり増配しているのが利回り上昇の要因です。特に株価が下落した2018年から大幅に増配しています。
連続増配とはいかないものの減配はせず、着実に配当金を出してくれていますし、配当性向も40~50%の水準でコントロールされているため、個人的には安心できる企業です。
権利落ち日と配当支払い月は以下の通りです。
権利落ち日:3月,9月、配当支払日:6月,12月
毎年、若干権利落ち日や支払い日が変わるので、詳細は以下のサイトで確認することをオススメします。
ちなみに配当情報はこちらのサイトを参考にしています。
3. 売上・営業利益・純利益
売上は非常に安定した動きを見せており、2018年から急増しています。ただ、直近は世界経済の低迷により業績にも影響が出ているようです。
営業利益率・純利益率も落ち込み傾向となっています。ただ、これまでは比較的安定した動きを見せておりますので、この状況を耐えればいつもの水準に戻ると思われます。
ちなみに、業界によって異なりますが、営業利益率が10%前後というのは米国と比較すると低い水準です。米国企業の場合、20%前後の企業がゴロゴロしています。ただ、国内で比較すると、トヨタですら10%を切っていますから非常に優秀な数値です。
下のグラフは売上構成を表しています。
やはり、ほとんど建設機械です。建設機械にもジャンルがたくさんあるようですが、ここでは割愛します。
続いてのグラフは売上地域を表しています。
大半を海外の売上が占めています。ここがグローバル企業と言われる所以です。しかも、地域に偏りがそこまでなく、様々な地域まで展開しています。
そして、世界シェアを見てみると、米国のキャタピラーに次いで2位という地位を築いています。しばらくこの関係は続いているようです。
画像元:国際産業に成長!!日本メーカーが高いシェアを持つ建設機械業界で働く魅力とは|タイズマガジン|関西メーカー専門の転職・求人サイト「タイズ」
4. キャッシュフロー
きちんと安定してキャッシュを創出できていますが、2018年だけ設備投資が突出しています。一時的な数値として気にしていませんが、今後の動向に注目しようと思います。
5. EPS・BPS
一株当たりの資本と利益です。これで一株あたりの価値をおよそ測れますが、BPS(1株あたり純資産)は順調に上昇傾向となっていますが、EPS(1株あたり純利益)には規則的な動きは見いだせないです。とりあえず増加傾向?と言えるのでしょうか。
6. まとめ
最近のコロナショックや米中貿易摩擦で株価が下落し、配当利回りが上昇しています。ただ、景気に左右されるのは業界的には仕方のないことで、世界に必要とされるビジネスです。業績もそれを裏付けていますから、個人的には今のうちに拾っておきたい銘柄です。
・建設業界のグローバル売上ランキングで、世界No.2 を維持している
・営業利益率10%以上キープを続け、高い企業競争力を有している
・財務優秀で直近は大幅に増配している
・米中貿易摩擦や世界経済の先行き不安などを理由に業績・株価が低迷しており、今後も景気には左右される
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