【9986】(蔵王産業)ニッチな市場でガッチリ!不景気にも強い高配当銘柄
知名度はないものの高収益体質で抜群に安定した財務と配当で、高配当投資家には有名な蔵王産業の紹介記事です。
まずはこの記事のポイントです。
・ニッチな業界を押さえ、高収益体質を維持し、さらに財務内容も良好となっている
・配当性向を50%にコントロールしながら、配当利回りは4%を超える水準を保っている
・業界のトレンドや将来性など先の見通しがわかりにくい
1. 蔵王産業ってどんな会社?
企業概要
ビルメンテナンスや工場などで使用される清掃機器の輸入・開発・販売・レンタルを行っている会社です。製品自体に詳しくはないですが、自分の会社にいる清掃員が持っている機器に注目してみると同社の製品という可能性もあります。
とにかく株系ブログを見ても同社に競合になるような企業は見たことがなく、実際四季報などを見ても非常にニッチな市場で活躍している会社です。
引用元:蔵王産業 企業ページ
主な株式指標
PER、PBRは卸売業界の平均値(PER:20.1倍、PBR:16.3倍)よりは低い水準で割安に見えますが、範囲が広すぎてニッチな清掃機器を扱う会社としてはどうなのかは、微妙なところです。あくまで参考として見ていますが、一般的に見て割安な水準のようです。
2. 株価チャートと配当利回り推移
青:蔵王産業、オレンジ:ナラサキ産業、緑:日経平均
※TradinViewにて作成(2020年5月7日時点 )https://www.tradingview.com/x/Z3d8DKKY/
意外にも日経平均をアウトパフォームしています。2018年以降、株価が下がり気味でしたが現在はコロナショックの中でも平穏を保っています。
続いて、配当利回りを見てみましょう。
だいたい4~5%の水準で推移しているようです。利回りとしては十分な水準です。
連続増配とはいきませんが、減配はせず順調に配当金を出しています。配当性向も50%辺りにコントロールされていますが、これは配当政策において配当性向50%を目安に配当金を決定すると決められているためです。
当社は、株主への利益配分と会社の体質強化のための内部留保との調和を図りながら、配当につきましては配当性向重視の方針を維持してまいりたいと考えております。今後の配当金額の決定につきましては、長期的な観点で当社株式を保有していただくため、当社グループの事業展開や財務状態のほか会計基準の変更等特殊要因による業績変動等を総合的に勘案し、毎期の業績に応じて配当性向50%程度を目標として行ってまいります。
引用元:蔵王産業 配当政策
権利落ち日と配当支払い月は以下の通りです。
権利落ち日:3月,9月、配当支払日:6月,12月
毎年、若干権利落ち日や支払い日が変わるので、詳細は以下のサイトで確認することをオススメします。
ちなみに配当情報はこちらのサイトを参考にしています。
3. 売上・営業利益・純利益
売上は横ばいです。成長はないですが安定感は抜群のようです。
また、営業利益率は15%、純利益率も10%の水準のため、非常に高収益体質となっています。
下のグラフは売上構成を表しています。
清掃・洗浄機器を売った後、消耗品・アクセサリー販売や、メンテナンスサービスの提供などにより、継続的な顧客とのリレーション維持を図っています。この売上はその他にカテゴライズされており、約4割を占めています。
4. キャッシュフロー
しっかりとキャッシュを創出できています。ここまで安定していると個人的に不安材料が見当たりません。
研究・開発なども行っているようですが、メインが輸入販売なのでそこまでの設備投資はされていないようです。
5. EPS・BPS
一株当たりの資本と利益です。これで一株あたりの価値をおよそ測れますが、EPS(1株あたり純利益)・BPS(1株あたり純資産)に安定した上昇傾向となっています。
6. まとめ
非常にニッチな市場で今後の業界の行方などは不透明ですが、過去の業績を見る限り、素晴らしい安定感を誇っていますのでこれからも買い増ししたい銘柄です。
・ニッチな業界を押さえ、高収益体質を維持し、さらに財務内容も良好となっている
・配当性向を50%にコントロールしながら、配当利回りは4%を超える水準を保っている
・業界のトレンドや将来性など先の見通しがわかりにくい
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